熱は止まっている空気を間に挟むことで移動を抑えられます。断熱材も同様、空気を閉じ込める構造によって熱の移動を抑えているのです。
住宅建築で使用される断熱材には多くの種類がありますが、代表的な断熱材とその特性は次のとおりです。
グラスウール
ガラス繊維を絡めて作られたものです。最も安価で耐熱性や耐久性、吸音性に優れ、現在多くの住宅建築に使用されています。
ロックウール
不要になった鉱物を繊維状にしたものを絡めて作られたものです。これも安価で耐熱や耐久性に優れ、高い吸音性があります。
ポリスチレン
樹脂系の断熱材でビーズ法、押し出し法があります。樹脂系の中では安価で軽量、耐水性に優れたものです。
フェノールフォーム
フェノールのいう合成樹脂を使った断熱材です。独立気泡で形成され、安定性が高く、長期間にわたって断熱効果を発揮します。
セルロースファイバー
新聞紙などの古紙をリサイクルして作られたもので、環境に優しい断熱材です。ヨーロッパなどで広く普及しており、断熱性、防音性、調湿作用に優れています。
インシュレーションボード
木材繊維をからめてつくられたものでエコ断熱材の一つです。断熱性に優れ、調湿作用があります。
これらの他にも麻、絹などの植物繊維や動物繊維でつくられたものなどがあります。
省エネ住宅の断熱性能は断熱材だけでなく、施工方法とも深く関わっています。断熱材の性能を最大限に発揮するために、住宅に適した断熱方法、施工者を選ぶことも大切です。