省エネ住宅と窓

住宅の窓には、太陽の光と熱を取り入れるというのもひとつの役割です。室内の温度は外気の侵入の度合いが大きく影響してきます。それは、窓は隙間できやすく、また日射が入る場所であり、そして壁と比べて熱伝導も高い部分だからです。

昔に比べると性能が良くなった現代の住宅では、窓ガラスからの熱気、冷気の侵入と損失が室内に大きな影響を与えています。住宅メーカーの調査によれば、夏は窓から外の熱が53%室内に侵入し、冬は暖かい空気が37%流出するという結果もあります。

これらを少なくするため、一般的に省エネ住宅の窓にはペアガラスや断熱サッシが多く利用されています。ペアガラスとはガラスを2枚使ってその中に空気を閉じ込めたもので、窓の断熱性を高めるために開発されたものです。ペアガラス以外にもガラスにはいろいろな種類がありますが、それぞれ省エネ効果に違いがあります。

そして窓枠には断熱性の高い構造のものや、断熱効果の高い木や合成樹脂でできたものがあります。住宅に必要な窓は、ガラスと窓枠の断熱性と住宅がおかれる環境を総合的に判断して決まっていきます。

また、窓の数や位置によっても外気からの影響は変わります。窓の数は同じ室内に2箇所以上あると風通しがよく、夏の遮光と冬の日射の両面を考慮すると、低い位置が適当です。

窓の対策は省エネ住宅には重要なポイントになります。窓を有効に利用し、冷暖房に頼り過ぎない生活を心掛けたいものです。