次世代省エネルギー基準

1990年代に入り地球温暖化のもたらす問題が指摘され始めて以来、日本でも、地球温暖化の防止対策の一つとして、各家庭における消費エネルギーを削減する取り組みが始まりました。そこで、それまでの省エネルギー基準が見直され、新たに定められたものが現在の次世代省エネルギー基準です。

そして、この基準を満たすため、快適な室内環境を保ちながら、さまざまな工夫で消費エネルギーを少なくするよう配慮された住宅が省エネ住宅というわけです。

次世代省エネルギー基準は「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主の判断基準」と「同設計及び施工の指針」というものを指しています。つまり、住宅や建築物の性能基準や建築する時の具体的な仕様などを、省エネルギー対策について具体的に定めた基準です。

家庭で消費されるエネルギーの約70%は冷暖房、給油設備だそうです。1軒ごとの消費エネルギーはわずかでも、日本中の家庭全てとなると膨大な消費量になります。

次世代省エネルギー基準の目的は、住宅の性能をあげることによって日本全体のエネルギー消費量を抑制することです。住宅のエネルギー消費量を抑えることが、地球温暖化の原因の一つである二酸化炭素の削減になるのです。

また、次世代省エネルギー基準は、断熱性と気密性を高めることを重視しています。これは日本の住宅が冷暖房を前提として建築されているためです。断熱、気密化により閉じる機能と、窓の設置により開ける機能を利用して、住まいを快適にするという考え方がこの基準の特色になっています。